50代の孤独と、夕暮れのコーヒー。一人であることを『味わう』時間

ふと気づけば家の中が以前よりも静かになっている――

50代の折り返し地点を過ぎたころ、私はそんな「静かすぎる時間」に、形容しがたい不安を感じることがありました。

かつては「一人になりたい」と願っていたはずなのに、いざその時間が訪れると、世の中から取り残されたような、胸の奥が少し冷たくなるような感覚。

でも、最近はその「孤独」を無理に追い払うのをやめてみました。

リビングに差し込む夕日を眺めながら、マグカップから立ち上るコーヒーの湯気をただ見つめる。

そんな時間を過ごすうちに、これは「寂しさ」ではなく、自分自身と対話するための「贅沢な静寂」なんじゃないか、と思えるようになったんです。

誰かとつながっていないと不安だった時期を過ぎ、今は「どんな関係を大切にしたいか」「これからの人生を誰と歩みたいか」を、ゆっくりと選り分ける。そんな大切な準備期間なのだと。

孤独を感じることは、心が「新しい自分」に出会おうとしているサインなのかもしれません。

もし、あなたもふとした瞬間に寂しさが込み上げてきたら、無理に予定を埋めようとせず、まずはその静けさをそのまま受け入れてみてはどうでしょうか。

私はよく、モヤモヤした気持ちをノートの端に書き出しています。言葉にしてみると、案外、孤独も「悪くない相棒」に見えてくるものです。

人生の後半戦。

誰かのための自分ではなく、自分のための自分を取り戻す。

その第一歩は、この静かな一人の時間を愛することから始まる気がしています。